[留め書]

今年のドクガ皮膚炎






 今、愛媛県南予地方では毛虫が大発生しています。チャドクガの幼虫です。ケムシ・ドクガによって引き起こされる皮膚炎をドクガ皮膚炎といいますが、ほとんどはケムシによって引き起こされます。

 症状は、刺された覚えもないのに、突然赤いぶつぶつが四肢・体に出現し、かゆみを伴います。夜、眠れないこともあります。どのようにして発症するかといいますと、毛虫の毛が飛んできて、服の中に入ってきます。さらに、毛の一本が一箇所刺さるのではなく、毛がさらに小さく分かれて、じゅうたん爆撃のようにぶつぶつが集族してみられます。毛の毒に反応する人だけが発症し、刺されても症状が出ない人もいます。痒みは数日の間続きます。

 例年は年に数回、発生し、その合間には小康状態が見られるのですが、今年は発生が続いています。四月から患者さんが絶えず、梅雨になっても患者さんが続きます。九州の知り合いの先生のところもケムシが大発生しています。気候が変わってきているのですかね。

 気をつければ防げるという疾患ではないので、発症を完全に防ぐのは困難です。もし運悪くドクガ皮膚炎になりましたら、1日2日で治る病気ではないので、早期に治療されてください。




                                                     2007年7月